洋風ガーデンのシンボルツリー | おすすめの高木コニファー10選
高木コニファーってどんな植物?

洋風のお庭を造りたい方ならきっと誰もが気になっているコニファー。中でも高木コニファーは種類も豊富で、どれを選んだらいいのか迷う方も多いですよね。
今回は、円錐形に大きく成長する、お庭のシンボルツリーにおすすめの高木コニファーを、樹木医で千葉県臨海地域での植栽管理経験をもつライターのminikiroがご紹介します。
高木コニファーは放任で育てた場合の最終樹高が4~10mほどになる木ですが、大きくなりすぎないように剪定などの管理をすれば、お好みの大きさに保つことができます。広いお庭があって、すくすく育つコニファーの成長を楽しみたいという方におすすめですよ。
もう少し小さい種類が良いという方は、別記事「【9選】お庭で育てやすいおすすめコニファー~高木・中木編~」も参考にしてくださいね。
目次
お庭のシンボルツリーとして高木コニファーを楽しむ!
今回ご紹介するコニファーにも葉色や葉の形がいろいろあり、個性的な種類ばかりです。
お気に入りの1本を伸び伸びと育てても良いですし、数本列植して目隠しにすることもできます。
冬には飾りつけをしてクリスマスツリーとして楽しんだり、ライトアップをしたりするのも素敵ですね。
楽しみながら、お気に入りの種類を見つけてください。
お庭のシンボルツリーにおすすめの高木コニファー10選
いよいよ、お庭のシンボルツリーにおすすめの高木コニファーをご紹介していきます。
品種名の後ろのかっこ内は葉色(~系)と放任で育てた場合の最終樹高です。前述したように、管理をすれば最終樹高まで大きくなることはありませんが、最終樹高が高いものほど大きくなりやすく、広い場所が必要になります。お庭に植えて育っていく様子を想像しながら選んでみてくださいね。
ゴールドライダー(ゴールド系 最終樹高4m程度)

新芽の黄色が鮮やかで、夏~秋は明るい緑、冬には黄金色の葉になり、一年を通して葉色を楽しめるコニファーです。日向に植えるとゴールドの発色が良くなりますよ。葉が密生するので、数本列植するとお庭の目隠しにもなります。
ゴールド系のコニファーは成長が早い種類が多いのですが、ゴールドライダーは比較的ゆっくり成長するので、剪定などの管理がしやすいです。大きくなってきたと感じたら、お好みの大きさに刈り込んでください。
スカイロケット(ブルー・シルバー系 最終樹高4m程度)※

名前の通り、空に向かって真っすぐ伸びる樹形が特徴的なコニファー。葉色は春~秋は白みを帯びた青緑色、冬にはシルバーに変わり、一年を通して葉色を楽しめるのも魅力的です。スリムな樹形なので狭い場所でも植えられますし、鉢植えでも育てやすいですよ。
成長があまり早くなく、放任でも横に広がらずスリムな樹形になるので、剪定などの管理がしやすいです。樹高が高くなってきたと感じたら、お好みの高さまで下げるように剪定してくださいね。
エメラルド(エメラルドグリーン)(グリーン系 最終樹高4m程度)

名前の通り、エメラルドグリーンの葉色が美しいコニファー。冬には黄色の葉に変わり、葉色の変化を楽しめます。葉から柑橘系の爽やかな香りがするのも魅力の一つですよ。葉が密生するので、数本列植するとお庭の目隠しにもなります。
成長はそれほど早くなく、とても丈夫で育てやすい種類です。放任でもきれいな円錐形に育ちますが、大きくなってきたと感じたら、お好みの大きさに刈り込んでください。また、樹形を乱すような枝が出てきたら、その枝を元から切るときれいな樹形が保てますよ。
ブルーヘブン(ブルー・シルバー系 最終樹高5m程度)※

白みを帯びた青緑色が美しいコニファー。成長するにつれて横に広がり、ボリュームが出てくるので、大きく育てると存在感抜群のシンボルツリーになりますよ。
成長は遅いですが樹形が乱れやすいので、年1回ほど樹形を整えるように剪定や刈り込みをするときれいな樹形を保てます。樹形を乱すような枝が出てきたら、その枝を元から切っておきましょう。
ブルーエンジェル(ブルー・シルバー系 最終樹高5m程度)※

白みを帯びた鮮やかな緑色が美しいコニファー。ブルーヘブンに似ていますが、ブルーヘブンよりもスリムな樹形に育ちます。丈夫で育てやすい種類ですよ。
成長は遅く、樹形もそれほど乱れないので、剪定などの管理がしやすいです。樹形が乱れてきたり、大きくなってきたりしたと感じた時は、樹形を整えてお好みの大きさに剪定や刈り込みをしてくださいね。
エレガンテシマ(エレガンティシマ)(ライトグリーン系 最終樹高5m程度)

鮮やかな緑色の葉が爽やかで、名前の通りエレガントな雰囲気のコニファー。冬には赤みを帯びた葉色になり、季節を感じられますよ。とても丈夫で育てやすいので、公園のシンボルツリーやお庭の生垣にも使われるポピュラーな種類です。
成長が早いので、お好みの大きさまで育ったら1年に1回程度剪定や刈り込みを行って大きさを保ちましょう。樹形が乱れにくく刈り込みにも強い種類なので、お手入れは簡単ですよ。
アルミゴールド(ライトグリーン系 最終樹高5m程度)

新芽の黄色が目を引き、緑の葉とのコントラストが美しいコニファー。コニファーの中では珍しく日陰に強い種類です。半日陰で育てると葉色が濃くなり、新芽の黄色とのコントラストがよりはっきりしますよ。
成長はそれほど早くなく、きれいな円錐形に育ちます。大きくなってきたと感じたらお好みの大きさに刈り込んでください。暑さに弱いので、風通しの良い半日陰に植えると良いでしょう。真夏はすだれや寒冷紗などで直射日光が当たらないようにしておくと安心です。
グリーンコーン(グリーン系 最終樹高5m程度)

名前の通り、緑色のコーンのようにスリムな円錐形に育つコニファーです。夏は鮮やかな緑色、冬には白みがかったベージュ系の葉色が楽しめます。薄めのひらひらとしたうろこ状の葉から香る、柑橘系の香りも魅力ですよ。
放任でもまとまった円錐形に育ちますが、成長が早いので、お好みの大きさまで育ったら1年に1回程度剪定や刈り込みを行って大きさを保ちましょう。刈り込みに強く丈夫な種類なので、お手入れは簡単ですよ。
ブルーアロー(ブルー・シルバー系 最終樹高6m程度)※

白みがかった細い葉とスリムな樹形がおしゃれでかっこいいコニファーです。夏は明るい緑色、冬には白みがかった青緑色の葉色を楽しめます。お庭を洗練された雰囲気にしてくれますよ。スカイロケットに似ていますが、こちらの方が樹高も横幅も少し大きくなります。
成長はそれほど早くなく、放任でも横に広がらずスリムな樹形になるので、剪定などの管理がしやすいです。お好みの大きさまで育ったら1年に1回程度、お好みの樹高まで下げるように剪定してくださいね。
ブルーアイス(ブルー・シルバー系 最終樹高8m程度)

一年を通して白みを帯びた銀青色の葉色が魅力的なコニファー。冬~春は特に白色が目立ち、名前の通り、青い氷の結晶のような葉を楽しむことができます。樹形も独特のかっこよさで、素敵なシンボルツリーになりますよ。剪定などで切った枝をクリスマスのリースやスワッグとして飾るのもおしゃれですよ。
成長がやや早く、大きく育つ種類なので、広い場所がある方や大きくなってもお手入れができる方はぜひチャレンジしてみてください。お好みの大きさまで育ったら1年に1回程度剪定や刈り込みを行って大きさを保ちましょう。刈り込みに強く丈夫な種類なので、お手入れは簡単ですよ。
※
スカイロケット、ブルーヘブン、ブルーエンジェル、ブルーアローはビャクシン属のコニファーです。ビャクシン属は梨の病気の媒介に関与するとされていて、梨栽培をしている地域では栽培を禁止されていることがあります。植える前に地域のHP等をチェックしてくださいね。
高木コニファーの特徴とお手入れのコツ
お庭のシンボルツリーにしたい高木コニファーは見つかりましたか?ここからは、高木コニファーの特徴とお手入れのコツを簡単にお話ししていきます。
病害虫に強い
コニファーの一番魅力的な特徴は、病害虫に強いこと。ただし、日陰やじめじめした場所では病気になったり害虫が付いたりしやすいです。風通しの良い日向に植えれば、病害虫に悩まされることはほとんどありません。また、風通しの良い日向ではコニファーの葉色も良くなりますよ。
暑さ寒さに強い
コニファーは暑さ寒さに強い種類が多く、日本の気候に良く合っています。東北以南であればほとんどの種類が育ちますよ。雪が降る地域では雪の重みで枝が折れてしまうので、冬の間は枝を縛ったり雪囲いをしたりしてあげると良いでしょう。
根が浅く、倒れやすい
根が浅いのはコニファーのちょっと困った特徴です。大きく成長しても根が深くまで張らないので、強い風が吹くと倒れる可能性があります。
樹高2m程度までであれば園芸ポールの支柱を付けることで倒木が防げる場合が多いのですが、樹高2m以上に成長した場合や大きく育てたい場合は、安全のため業者に支柱取り付けの依頼をすることも検討した方が良いでしょう。
おすすめの剪定・刈り込み時期

コニファーの剪定や刈り込みをすると、切り口が茶色になって目立ってしまうことがあります。そのため、新芽が出る直前から新芽が育つ時期(3~5月頃)に剪定や刈り込みを行うと、伸びてきた新芽が切り口を隠してくれるので、すぐに目立たなくなりますよ。真夏の剪定や刈り込みは切り口が目立つだけでなく、コニファーが弱って枯れる原因になるので避けてくださいね。
大きく成長したときの管理方法
小さな苗木だったコニファーが大きく成長すると嬉しい反面、自分で剪定や刈り込みが出来ない樹高になったり、建物などに干渉したりすると困ってしまいますよね。
まず自分で出来る作業として、コニファーが好みの大きさまで成長したら、芯止めという剪定を行いましょう。これは、コニファーの幹を好みの高さでカットし、樹高がそれ以上大きくならない(なりにくい)ようにする作業です。横幅は刈り込みで整えてくださいね。
自分では作業が出来ないくらい大きくなってしまった時や、広いお庭がある方で樹高2m以上の大きなシンボルツリーにしたいという方は、業者にお手入れを依頼することも検討してみてください。
まとめ
お庭のシンボルツリーにしたい種類は見つかりましたか?小さな苗木が大きく成長してシンボルツリーになるのを見守ること、大切にお手入れしていくことで愛着のある大切な1本になりますよ。長い付き合いになる高木コニファーをじっくり選んで、植えて、楽しんでくださいね。
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この記事のライター
樹木医で、千葉県臨海地域での樹木管理経験を持つライターです。
現在は自然豊かな雪国で暮らしています。
個性豊かな植物たちを育てること、眺めることが楽しい!幸せ!癒される…
そんな気持ちが沢山の方に伝わったら嬉しいなと思っています。