【8選】洋風ガーデンで大人気!お庭で育てやすいおすすめコニファー~盃型・這性編~
盃(さかずき)型・這性(はいしょう)コニファーって、どんな植物?

こんにちは。樹木医で千葉県臨海地域での植栽管理経験をもつライターのminikiroです。
今回ご紹介するのは盃型・這性のコニファーです。
前回・前々回の記事でご紹介した高木・中木・低木のコニファー同様、盃型・這性コニファーも葉色と葉の形がそれぞれ3つに分けられます。
葉色は「ライトグリーン系」「ゴールド系」「ブルー・シルバー系」の3つに分けられ、葉の形も、マツに似たもの、スギに似たもの、ヒノキに似たものなどがあります。
目次
盃型・這性コニファーとは
「コニファー」と聞くと樹高の高い円錐形の樹木を想像する方も多いかもしれませんが、今回ご紹介する盃型・這性コニファーは成長しても高さはあまり出ません。
盃型コニファーは成長すると高さ約50cm、横幅約1mほどの盃のような形になる種類で、這性コニファーは高さはほとんど出ず、地面を這うように成長します。
盃型・這性コニファーの楽しみ方

成長してもコンパクトな盃型・這性コニファーは、小さなお庭やプランターでも育てやすく、管理も簡単です。
花壇や寄せ植えでお花と一緒に植えてアクセントとして楽しむのも良いですし、グランドカバーとしてお庭や玄関周りに植えると雑草対策にもなります。
また、盃型・這性コニファーは洋風だけでなく和風や和モダン、ロックガーデンにも馴染むので、いろいろな楽しみ方ができますよ。
どんな雰囲気にも合わせられるのが盃型・這性コニファーの魅力です。お庭やお家の雰囲気に合った盃型・這性コニファーを探してみてくださいね。
お庭やプランターで育てやすい、おすすめ盃型・這性コニファー8選
オールドゴールド(ゴールド系 盃型)

春~秋にかけてのゴールドの葉が美しい盃型コニファー。冬場は赤みを帯びた葉色に変わり、季節の変化を感じさせてくれますよ。
日陰でも比較的ゴールドの葉色が保てる品種ですが、日向に植えてあげるとより美しい葉色が楽しめます。お庭や花壇のアクセントにおすすめのコニファーです。
成長が遅く、剪定などの管理はほとんど必要ありません。葉が広がってきたと感じたら、お好みの大きさまで切り戻してください。
ドリームジョイ(ゴールド系 盃型)※

春~秋に葉先の新芽が黄色く目立ち、お庭のアクセントになります。冬には赤みを帯びた葉色に変わり、季節を感じられますよ。
葉先がとがっていて触るとチクチクするので、敷地の境界などに植えて防犯対策としても使える、実用性と見た目の美しさを兼ね備えたコニファーです。
比較的日陰でも育てやすい種類ですが、日向で育てた方が葉色がきれいになりますよ。
横に広がるように大きくなっていく種類ですが、成長すると高さも出てきます。大きくしたくない場合は、年1回程度お好みの大きさに剪定してください。
葉を触ると痛いので、剪定のときは手袋をしてくださいね。
セイブロックゴールド(ゴールド系 這性)

オールドゴールドの近縁種で、春~秋のゴールドの葉色が美しい這性コニファーです。こちらも冬には赤みを帯びた葉色に変わります。
花壇のアクセントやグランドカバーにおすすめですよ。日向に植えてあげると美しい葉色が楽しめます。
成長が遅いので、剪定などの管理はほとんど必要ありません。大きくなったと感じたら、お好みの大きさまで切り戻してください。
グランドカバーとして育てる場合は、上向きに成長する枝を元から切って、横に伸びる枝だけを残すようにすると、きれいに広がりますよ。
ミクロビオータデクターサ(ライトグリーン系 這性)

優しい緑色とやわらかく風に揺れる葉が特徴的な這性コニファー。冬には赤みを帯びた葉色に変わります。
和風洋風問わずどんな雰囲気にも馴染み、比較的日陰にも強いので、いろいろな楽しみ方ができますよ。さりげないお庭のアクセントや鉢植えにおすすめです。
成長が遅いので、剪定などの管理はほとんど必要ありません。大きくなったと感じたら、お好みの大きさまで切り戻してください。
ブルーカーペット(ブルー・シルバー系 這性)※

春~秋の青緑色の葉が美しい這性コニファー。冬は青銀色に変わり、一年を通して葉色を楽しめます。成長が早く葉が密生するので、雑草防除のためのグランドカバーとして楽しむのがおすすめです。
ロックガーデンに植えてもかっこよく仕上がりますよ。公園などでもよく使われる、とても丈夫でポピュラーな種類です。
成長が早いので、広がりすぎたと感じた時にはお好みの大きさまで切り戻してください。上向きに成長する枝を元から切って、横に伸びる枝だけを残すようにすると、きれいに広がりますよ。
ブルーパシフィック(ブルー・シルバー系 這性)

春~秋は爽やかな青緑の葉色、冬には白みがかった青緑色に変わり、一年を通して葉色を楽しめる這性コニファーです。
丈夫で場所を選ばず育てられるので、公園などにもよく使われます。成長が早く高さがほとんど出ないので、グランドカバーを早く仕上げたい方におすすめです。
成長が早く、どんどん横に広がっていくので、1年に1回程度お好みの大きさまで切り戻してください。葉先がとがっているので、剪定するときには手袋をしてくださいね。
ウィルトニー(ブルー・シルバー系 這性)※

青緑色の細かい葉がきれいな這性コニファー。冬は白みがかった紫の葉色になり、一年を通してきれいな葉色が楽しめます。
鉢植えにすると鉢の縁から枝が垂れ下がるように伸びるので、寄せ植えのアクセントにしてもおしゃれですよ。ロックガーデンにもよく合います。
グランドカバーとしても楽しめますが、ゆっくり成長するので地面を覆うのには時間がかかります。
成長が遅いので、剪定などの管理はほとんど必要ありません。大きくなったと感じたら、お好みの大きさまで切り戻してください。
バーハーバー(ブルー・シルバー系 這性)※

白みを帯びた青緑色の葉が美しい這性コニファー。冬には赤みを帯びた葉色に変わり、季節を感じさせてくれます。
成長が早く、丈夫で育てやすいですよ。グランドカバーやロックガーデンにおすすめの種類です。
成長は早いですが、高さがほとんど出ないので剪定が簡単です。横に広がりすぎたと感じたらお好みの大きさまで切り戻してください。
※ドリームジョイ、ブルーカーペット、ウィルトニー、バーハーバーはビャクシン属のコニファーです。ビャクシン属は梨の病気の媒介に関与するとされていて、梨栽培をしている地域では栽培を禁止されていることがあります。植える前に地域のHP等をチェックしてくださいね
盃型・這性コニファーの特徴とお手入れのコツ
お庭やプランターで育ててみたい盃型・這性コニファーは見つかりましたか?ここからは、盃型・這性コニファーの特徴とお手入れのコツを簡単にお話ししていきます。
病虫害に強い
コニファーの一番魅力的な特徴は、病虫害に強いこと。ただし、日陰やじめじめした場所は苦手なので、このような場所では病気になりやすくなってしまいます。
特に這性コニファーは地面を這うように成長するため、地面からの湿気の影響を受けやすくなっています。
なるべく風通しの良い日向に植え、枝が込み合ってきたら枝数を少し減らすように剪定しておくと、病虫害の予防になります。
暑さ寒さに強い
コニファーは暑さ寒さに強く、日本の気候に良く合っている品種が多いです。
東北以南であればほとんどの品種が育ちますが、雪が降る地域では雪の重みで枝が折れてしまうことがあります。冬の間は地植えであれば雪囲い、鉢植えであれば軒下や玄関に入れるなどの対策をすると良いですよ。
根が浅い
根が浅いのはコニファーのちょっと困った特徴です。根が浅いと水切れを起こしやすいので、土の乾燥に注意が必要です。特に鉢植えは乾燥しやすいので、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。夏場は毎日朝夕2回水やりが必要です。
地植えでも、植付けて1年くらいは土の表面が乾いたら水やりをしてくださいね。2年目以降も、晴れが続いて地面が乾燥している時には水をあげてください。
土がかかりやすい
特に這性コニファーは地面を這うように成長するため、枝葉に土がかかりやすくなっています。枝葉に土がかかったままになるとその部分が枯れてしまうため、強い雨や風の後にはコニファーの状態を確認し、土がかかっていたら払ったり洗ったりしてください。
這性コニファーを植付けた後、枝葉の下に薄く砂利やバークチップを敷くと予防になりますよ。
おすすめ剪定時期
コニファーの枝を切ると、切り口が茶色になって目立ってしまうことがあります。そのため、新芽が出る直前から新芽が育つ時期(3~5月頃)に切り戻しを行うと、伸びてきた新芽が切り口を隠してくれるので、あまり目立たなくなりますよ。
真夏の剪定は切り口が目立つだけでなく、コニファーが弱って枯れる原因になるので避けてください。
這性コニファーの剪定をする時は、なるべく枝を踏まないように注意してくださいね。
まとめ
雰囲気や広さを選ばず幅広い楽しみ方ができ、管理が簡単な盃型・這性コニファーの魅力、伝わりましたか?盃型・這性コニファー同士でいくつかの種類を組み合わせたり、以前紹介した背の高いコニファーと組み合わせたりして、コニファーガーデンを造るのも素敵ですね。
ぜひお気に入りを探して、大切に育ててみてください。
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この記事のライター
樹木医で、千葉県臨海地域での樹木管理経験を持つライターです。
現在は自然豊かな雪国で暮らしています。
個性豊かな植物たちを育てること、眺めることが楽しい!幸せ!癒される…
そんな気持ちが沢山の方に伝わったら嬉しいなと思っています。