アジサイの剪定に迷っているあなたへ!6月以降でも遅くない7月の剪定のポイント
アジサイの剪定は遅くなっても大丈夫?7月の剪定のコツ

美しいアジサイの季節も終わりを迎えていますが、アジサイの剪定方法で悩んでいらっしゃいませんか。
毎年大人気のアジサイですが、美しく咲き誇る時期に剪定しずらい、剪定方法が分からないなどの理由で剪定を行っていなかったり迷っている方がいらっしゃるようです。
7月に入ると剪定のタイミングを逃してしまったと思い、さらに作業に取りかかれないというお悩みもあるようですね。
アジサイは品種によって剪定方法の違いがあるので、その違いを把握して管理することで来年以降のお庭の華やかさに違いが出ます。
アジサイを適切な時期に剪定を行えば、来年以降、より美しいアジサイを楽しむことが出来ますが、7月に入った今でもまだまだ遅くはありません。
ぜひ、アジサイの剪定にチャレンジしましょう。
今回は、旧枝咲きアジサイと新枝咲きアジサイという剪定時期が異なる2つの品種に分けて、アジサイの正しい剪定方法をご紹介いたしますね。
この記事は、お忙しい方のために目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
旧枝咲きアジサイについて

旧枝咲きアジサイは、いわゆる「アジサイ」と呼ばれているメジャーなアジサイです。
前年、初夏~夏にかけて花芽が作られ、冬になり年を越していくと徐々につぼみが成長していき6月にお花が咲くというサイクルになっています。
剪定時期

初夏~夏にかけて花芽が形成される旧枝咲きアジサイの剪定時期は、6月までがベストでしょう。
「遅くても7月までに!」とは言われていますが、早く行うメリットはもちろんあります。
それは、6月までに剪定することでアジサイの株がお花への栄養供給をする必要がなくなります。
となると、花芽への栄養供給だけになるので良い花芽が育ちやすくなるのです。
もちろん、「もう7月だから、今から剪定しても遅い!」という訳ではありません。
もし、まだ剪定作業をされていないという方がいらっしゃいましたら、とりあえずお庭に出て作業に取りかかりましょう。

しかし、まだ美しい見頃のアジサイが残っている時期は、剪定することに抵抗があるかもしれません。
そこで、剪定したキレイなアジサイは生け花や来年へ向けた挿し穂として楽しむのはいかがでしょうか。
また、お庭の旧枝アジサイを一気に剪定するのではなく、半分に分けて剪定時期をずらしてみるなどの楽しみ方もありますよ。
剪定方法

花がついている枝はすべて剪定しましょう。
花から数えて、2~3節下の元気そうな脇芽が出ている上1cmあたりでカットします。
花芽があるギリギリでカットしてしまうと、数日後に花芽が弱ってしまうので気をつけてくださいね。
また、木質化して太くなった枝や日光が当たらずひょろひょろと弱っている枝を見つけたら、枝の更新という意味で剪定の対象としても良いでしょう。
作業の際は、地際からカットしてください。
密集した枝を剪定して光や風の通り道を確保すれば、枝同士が重なり合わず翌年の開花時に美しいアジサイの花を眺めることが出来ますよ。
旧枝アジサイの品種紹介
ハイドランジア

ガクアジサイ、山アジサイなどが交配親に用いられ、カラフルで美しい品種が多いのが特徴です。
毎年、様々な品種が園芸店に並ぶので、みなさんのお好みの品種に出会えるかもしれませんね。
ガクアジサイ

ガクアジサイは、萼片(がくへん)が花のように見える装飾花が額縁のように周囲につくガク咲きタイプで、アジサイの原種の1つになります。
日本では九州などの暖かい南の地域に自生しています。
山アジサイ

山アジサイは、主に関東地方より西側の山地に分布しており多くの種類があります。
別名”サワアジサイ”とも言われ、日陰や半日陰でひっそりと咲くアジサイです。
お庭の日陰や半日陰で育ててあげると本領発揮というところでしょうか。
カシワバアジサイ

カシワバアジサイは、柏の葉のような形の大きな葉とピラミッド形に咲く花が特徴的なアジサイです。
秋になると美しい深いボルドー色になる葉も楽しめて、一年中、お庭を賑やかにしてくれるアジサイになります。
カシワバアジサイは花芽分化が他の品種よりやや早めなので、剪定は真っ先に行って欲しい品種です。
新枝咲きアジサイについて

新枝咲きアジサイは、夏から秋の長い期間にわたって花を咲かせる品種になります。
新枝咲きアジサイの花は比較的小さいのですが、複数集まって大きな花房になるのでかなりボリューム感があるのが特徴的です。
剪定時期

新枝咲きアジサイの新芽は、早春に作られます。
よって、新枝咲きアジサイの剪定時期は春の新芽が出始める前の休眠期の冬が最適です。
剪定のタイミングを逃すと、画像のように古い枝の間から新芽が顔をのぞかせることもありますよ。

ということは、新枝咲きアジサイは開花後、翌年の秋冬まで放っておいて良いという事です。
枯れゆく姿まで長期間楽しんで、春前に剪定するというサイクルになります。
剪定方法

新枝咲きアジサイは、基本、地際で剪定します。
しかし、剪定時期や環境によっては新芽がすでに出来ている可能性もありますので、剪定する前に新芽がないか注意深く観察をおこないましょう。
新枝咲きアジサイの品種紹介
アメリカノリノキ

アメリカノリノキというと、アナベルが有名ですね。
別名”アメリカあじさい”と呼ばれている品種で、大きな花房を持ち一般的なアジサイよりも開花期が長い特徴があります。
アナベルは植える場所を選ばず管理が簡単なアジサイなので、圧倒的な人気があり初心者さんにも育てやすい品種です。
ノリウツギ

ノリウツギは円錐形の花房をもち、前述したカシワバアジサイとフォルムが似ているアジサイです。
しかし、全く違うアジサイになり、カシワバアジサイがアメリカ原産なのに対して、ノリウツギは東アジア原産となります。
見た目で言うと、カシワバアジサイは一重咲きや八重咲きがあり華やかでボリュームがあるイメージですが、ノリウツギはガクアジサイがピラミッド型になったようなフォルムになります。
少し分類がゴチャゴチャしており、園芸店によっては同じ商品名で販売されている事もあります。
カシワバアジサイを育てているつもりが実はノリウツギだった、という事もあるようです。

ノリウツギは、特徴的なフォルムからお庭のアクセントに使えると同時に、開花期が8〜10月なので花の少ない夏にはありがたい品種です。
剪定は芽吹き前に行いますが、花が咲いた枝は軽く切り戻し、咲かなかった枝はそのまま残すのがノリウツギの基本です。
ただし、ノリウツギは低木扱いで放っておくと背が高くなり過ぎてしまいますので、剪定後に枝が伸びて開花することを考慮して高さを決めましょう。
適切な剪定方法で美しいアジサイを楽しもう!

アジサイは大人気で美しい花で知られる植物ですが、適切な剪定を行うことで一層魅力を引き立たせることができます。
アジサイは、旧枝咲きタイプと新枝咲きタイプによって剪定時期が異なることを覚えておきましょう。
剪定を行うことで、適度な枝の数や間隔を保ちアジサイの健康を保つことが出来ます。
アジサイの剪定は美しさを引き出す秘訣であり、夏の美しいお庭を作り上げるポイントにもなるでしょう。
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この記事のライター
九州在住のガーデニングライター
家作りをきっかけに庭管理を始めて12年。
関わってきた時間の分だけ、
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子育てと似ていて上手くいかなかったり癒されたり!
難しく考えないで、
気になった植物に寄り添ってみてくださいね☆彡