耐寒性の高いイチジクの品種6選|寒さに強い種類をご紹介!
寒さに強いイチジクの品種とは?

「イチジクを育ててみたいけど、うちの地域は寒いから難しいかな…」
とお考えではありませんが?
イチジクはもともと亜熱帯性の植物であることから、基本的には寒さに弱い果樹に分類されます。
ただ、中には比較的寒さに強い品種もあり、実際に東北地方で営利栽培されている例もあるようです。
そこでこの記事では、イチジクの中でも耐寒性が高く、寒さに強い品種を6つご紹介します。
この記事は、お忙しい方のために目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
耐寒性の高いイチジクの品種6選
イチジクの中でも比較的耐寒性の高い品種は以下の通りです。
・ロングドゥート
・ブラウンターキー
・サルタン
・セレスト
・蓬莱柿
・ホワイトイスキア
以下からそれぞれの特長について解説します。
ロングドゥート

ロングドゥートとは「バローネ」「バナーネ」などとも呼ばれる、フランス原産のイチジクのことを指します。
秋田県で行われたある研究では、枡井ドーフィン・ヌアールド・カロンは寒さによる枯れ込みが多く発生したにもかかわらず、ロングドゥートではほとんど見られなかったことから「耐寒性が高い品種として有望であると思われる」という報告がされています。
夏秋果兼用種で夏果は約280gと大きく、秋果は約130gと夏果と比較すると小ぶりなものの甘味が強く、濃厚な味わいを楽しめるのが特長です。
寒さに強いだけでなく1本で2度美味しい品種なので、どうせならいろんなタイプのイチジクを食べてみたいという方にもおすすめです。
ブラウンターキー

ブラウンターキーもイチジクの中では比較的耐寒性があるため、寒い地域でも育てやすい品種となっています。
また、ブラウンターキーは樹高が大きくなりすぎないのも特長の一つ。
そのため、収穫や剪定などの栽培管理が楽になるほか、背の低い子どもでも収穫しやすくなっています。
果実は50g〜60gと小さめですが、しっかりとした甘味があり果汁も豊富で美味。
皮ごとパクっと食べられますので、お子様も食べやすいでしょう。
サルタン

サルタンは寒さに強いことはもちろん、雨や病気にも強いため、初心者の方にも育てやすい品種の一つとされています。
また、果実は50g〜60gと小さめですが豊産性に優れ、多くの実を収穫できるのも嬉しいポイント。
樹上で完熟させると果肉がゼリー状になり、甘みが強くねっとりした食感を楽しめます。
生食はもちろん、風味を活かしたジャム・クッキー・パンなどに加工して食べるのもおすすめです。
セレスト

セレストは、果実の重さが15g〜23gと一口サイズのミニイチジクです。
こちらも耐寒性が高く、中には北海道でも栽培できるとされているケースもあります。
秋果専用種で、実は小さいですが甘味はしっかりあり、食味良好。
サイズ感と甘味を活かしてケーキのトッピングに利用されるほか、ドライイチジクにも向いています。
また、雨や病害虫にも強く豊産性であることから、家庭栽培に向いた品種といえるでしょう。
蓬莱柿(ほうらいし)

蓬莱柿とは、日本に古くからある在来種で「早生日本種」とも呼ばれています。
耐寒性が強いことはもちろん乾燥にも強いため、水切れの心配が少ないことも特長の一つです。
糖度が16度〜20度と甘味はしっかりあるものの酸味も強めなので、バランスが取れており食べやすい品種。
「甘ったるいイチジクは苦手」という方でもパクパク食べられるはずです。
ホワイトイスキア

ホワイトイスキアはたくさん実がつくことから「千成イチジク」とも呼ばれる豊産性の品種です。
実は100円玉程度と小さめですが、皮が薄くまるごと食べられるため、ほかのイチジクとはまた違った楽しみ方ができるでしょう。
耐寒性だけでなく樹勢も強いため、栽培しやすい点も魅力。
これらの特長から「手軽に収穫体験を楽しみたい」という方におすすめの品種です。
イチジクの耐寒性に関するよくある質問
最後に、イチジクの耐寒性に関するよくある質問をまとめましたので、栽培を始める前の参考にしてください。
イチジクの一般的な耐寒温度は?
イチジクの一般的な耐寒温度は、-10℃程度と言われています。
ただし、冒頭でもお伝えした通り耐寒温度は品種によって大きく異なるため、気になる方は苗木屋さんなど専門家に一度確認することをおすすめします。
また、上記の耐寒温度は成木のもので、苗木などの幼木の場合は-7℃ほどと言われているため、購入する際はお住まいの地域の気温に注意しましょう。
イチジクは耐寒温度よりも低くなるとどうなりますか?
イチジクの耐寒温度よりも気温が低くなってしまうと、枯れてしまう恐れがあります。
枝一本だけなど部分的に枯れた場合は切り落とし、ほかの枝を育てれば問題ありませんが、全体が枯れてしまった場合はどうしようもないため、諦めざるを得なくなってしまう可能性もあるのです(寒さによる被害は「凍害」と呼ばれます)。
もし冬季に予想以上に寒くなった場合は、木を枯らさないための寒さ対策が必要になります。
イチジクの寒さ対策にはどのようなものがありますか?
イチジクを寒さから守るためにできることは、主に以下の2つです。
・ワラ、不織布などでの被覆
・室内での保管
イチジク農家さんの場合はワラや蒸着フィルムで被覆することで防寒対策しますが、家庭であれば代用品としてブルーシートやエマージェンシーシート、不織布などを使用しても問題ありません。
また、プランター栽培であればその場から動かすことが可能なので、寒い期間は部屋に取り込んで育てるという手段もあります。
ただし、暖房が効いた部屋では暖かすぎて芽が出てしまう恐れがあるため、凍らない程度の部屋で保管することをおすすめします。
まとめ

最後に、改めて耐寒性の高いイチジクの品種をおさらいしておきましょう。
・ロングドゥート
・ブラウンターキー
・サルタン
・セレスト
・蓬莱柿
・ホワイトイスキア
耐寒性の高いイチジクを手に入れて、あなただけの果樹園ライフをスタートさせてくださいね!
◆イチジクの栽培方法を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
→イチジクの育て方!実をつけるにはどうしたらいい?【プランター・庭植え】