初心者向けの育てやすいブルーベリー品種のおすすめ9選|系統の選び方から解説
初心者向けの育てやすいブルーベリー品種とは?

手軽に栽培できることから人気の高いブルーベリー。
しかし、苗を選ぶ際にさまざまな品種を目にして「どれを選べばよいの?」と悩んでしまう方も多いはずです。
そこでこの記事では、ブルーベリーのおすすめ品種を9種類ご紹介します。
今回は、初心者でも育てやすいことに注目して厳選しましたので、ぜひ参考にしてください。
この記事は、お忙しい方のために目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
【品種の前に】お住まいの地域に合ったブルーベリーの系統を選びましょう

ブルーベリーの品種を選ぶ前に、まずはお住まいの地域に合った系統はどのようなものかを確認しましょう。
もしお住まいの地域に合わない系統のブルーベリーを選んでしまうと、寒さや暑さに木が耐えきれず、うまく実をつけなかったり、最悪の場合枯れてしまう恐れがあります。
ここでは「関東以北」と「関東以西」に分けてご紹介しますので、該当する方をご確認ください。
関東以北にお住まいの方向けの系統

関東以北にお住まいの方は「ノーザンハイブッシュ系」のブルーベリーを選びましょう。
ノーザンハイブッシュ系は、マイナス30度にも耐えるものもあるほど寒さには強いですが、夏の高温多湿や乾燥を嫌う傾向があるため、関東以北の比較的涼しい地域に適しているとされています。
またノーザンハイブッシュ系は果実が大きく、味と香りがよい品種が多いことも特徴の1つです。
関東以西にお住まいの方向けの系統

関東以西にお住まいの方は「サザンハイブッシュ系」もしくは「ラビットアイ系」のブルーベリーを選ぶとよいでしょう。
サザンハイブッシュ系は、耐寒性はやや低いものの、暑さに強いため暖かい地域でよく育つ系統です。
また、一般的に果実の食味がよい品種が多い系統ともいわれています。
また、ラビットアイ系もサザンハイブッシュ系と同じく暑さや夏の乾燥にも強いため、冬に温暖な地域に適した系統といえます。
3系統の中でも樹勢が強くて丈夫なため、初心者でも育てやすいでしょう。
ともに気温が-10℃以下になると生育不良になってしまう恐れがあるため、お住まいの地域の冬の気温を確認してから購入するのがおすすめです。
【ノーザンハイブッシュ系】ブルーベリーの初心者向けの育てやすい品種3選

ノーザンハイブッシュ系ブルーベリーの初心者向けの育てやすい品種のおすすめは以下の3種類です。
・ブルーレイ
・ジュン
・レカ
以下でそれぞれについて詳しく解説します。
おすすめ品種①:ブルーレイ
ブルーレイは、1960年にアメリカ農務省が優良品種として定めたビックセブン(7大品種)の1つです。
樹勢が強く生長が速いため栽培しやすいほか、丈夫なので手がそこまでかからないのも初心者に嬉しいポイント。
また、ノーザンハイブッシュでは珍しく暖かい地域にも適応しており、北海道から九州地方まで対応可能とも言われています。
果実の美味しさは収穫量も標準以上で特に大きな欠点がないため、ノーザンハイブッシュ系であればまずブルーレイをおすすめします。
おすすめ品種②:ジュン
ジュンも樹勢旺盛で生長が速いため、初心者でも栽培しやすい品種です。
また、直立性が強く上に上に伸びる性質があるため、生け垣にも利用できると言われています。
果実の大きさは小〜中程度ですが、甘くて美味しい実がたくさんつく豊産性の品種です。
そのため、お子様がたくさんいる場合でも、ケンカになることなくブルーベリー狩り体験ができるでしょう。
おすすめ品種③:レカ
レカは、樹勢と丈夫さが非常に強い、剛健な品種です。
一般的に、ハイブッシュ系は実をたくさんつける反面、翌年木が弱ってしまいやすい特徴があるのですが、レカは木が弱りにくく、毎年たくさんの実がつくと言われています。
また、土壌適応性にも優れていることから、初心者の方でも育てやすい品種です。
直立性で樹形がまとまりやすいため、自然と樹形が整ってくれるのも初心者に嬉しいポイントといえるでしょう。
【サザンハイブッシュ系】ブルーベリーの初心者向けの育てやすい品種3選

サザンハイブッシュ系ブルーベリーの初心者向けの育てやすい品種のおすすめは以下の3種類です。
・ジュエル
・サンシャインブルー
・シャープブルー
以下でそれぞれについて詳しく解説します。
おすすめ品種①:ジュエル
ジュエルは、サザンハイブッシュ系の中でも特に枯れにくく丈夫なのが特徴です。
苗木の小さく細い木の段階でも、ほとんど枯れることはないと言われています。
また樹勢も強く、初心者でも生長させやすいのも特徴の1つです。
収穫量は若干安定しない傾向がありますが、育てやすさという点ではサザンハイブッシュの中では一歩前に出る品種といえます。
おすすめ品種②:サンシャインブルー
サンシャインブルーは、ほかの品種と同様樹勢が強いのですが、開張性の性質を持っているため樹高が低く収まりやすいのが特徴です。
最大でも1mほどと背が高くなりにくいため、小さなお子様でも収穫しやすくなっています。
また、過湿・乾燥にも強く、非常に丈夫な品種でもあります。
そのため、夏の暑さ・乾燥などが厳しい地域でも、すくすく育ってくれるでしょう。
おすすめ品種③:シャープブルー
シャープブルーも、サザンハイブッシュ系の中では樹勢が強いため、育てやすい品種の1つです。
土壌適応性も比較的高く、さらによく実もつけるため、初心者の方でも収穫まで到達しやすいでしょう。
ちなみに、シャープブルーは常緑性の性質を持っているため、冬が温暖な地域では葉が落ちません。
寒い時期でもお庭に緑が残るため、殺風景になることを避けられるでしょう。
【ラビットアイ系】ブルーベリーの初心者向けの育てやすい品種3選

ラビットアイ系ブルーベリーの育てやすい初心者向け品種のおすすめは以下の3種類です。
・クライマックス
・フェスティバル
・パウダーブルー
以下でそれぞれについて詳しく解説します。
おすすめ品種①:クライマックス
ラビットアイ系は全体的に剛健で育てやすいものが多いですが、クライマックスもそれに漏れず育てやすい品種です。
クライマックスは豊産性であるほか、熟期がそろうのが大きな特徴として挙げられます。
一般的にブルーベリーは3週間ほどかけて株全体の実が色づきますが、クライマックスは1週間から10日ほどで集中して熟します。
収穫が短期間で済むため、手間が少なくなるのがメリットです。
果実は甘み・酸味ともに良好で万人受けする味なため、家族みんなで食べられるでしょう。
おすすめ品種②:フェスティバル
フェスティバルは土壌適応性が広く、直立性で樹勢が強い品種なので、育てやすい特徴を持ったブルーベリーといえるでしょう。
果実は大粒で甘みが非常に強いことから、ラビットアイ系の中でも人気の高い品種です。
特に完熟果の甘味・風味は抜群なため、甘い系のブルーベリーが好きな方におすすめです。
おすすめ品種③:パウダーブルー
パウダーブルーは樹勢が強く豊産性なほか、果実が裂果しにくいのが特徴のブルーベリーです。
ブルーベリーは雨が降ると裂果してしまうことがあるのですが、パウダーブルーは果実がしっかりしているため、雨が降っても裂果が極めて少なくなっています。
また、果実がしっかりしているため、貯蔵性に優れているのも嬉しいポイント。
傷みにくいので「急いで食べなきゃ」と焦らされることは少ないでしょう。
【初心者向け】品種以外の育てやすいブルーベリー苗の選ぶポイントは?

ブルーベリー栽培の初心者の方が苗を選ぶ際は、品種以外にもいくつかのポイントを押さえておくと失敗を避けられる可能性が高まります。
例えば、3年生以上の苗を選ぶことですぐに収穫にたどり着けるため、一度も実を付けないまま枯れてしまうといった失敗を防げるでしょう。
また、購入する苗は、実付きの少ないもしくはない苗を選ぶのがベスト。
なぜなら、すでにたくさん実がついている苗はその分たくさん栄養を使ってしまっており、木が弱っている可能性があるためです。
さらに、幹が細かったり、虫に食べられた跡があったりする「不健康な苗」を選ばないのも重要なポイント。
品種選びはもちろん大事ですが、ブルーベリー苗を選ぶ際は上記のポイントも押さえることで、失敗を避けられる可能性が高まるはずです。
◆ブルーベリー苗の選び方について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
→ブルーベリー苗の失敗しない選び方!相性の良い組み合わせや購入時期も解説
まとめ

最後に、初心者向けの育てやすいブルーベリーの品種をおさらいしておきましょう。
【ノーザンハイブッシュ系】
・ブルーレイ
・ジュン
・レカ
【サザンハイブッシュ系】
・ジュエル
・サンシャインブルー
・シャープブルー
【ラビットアイ系】
・クライマックス
・フェスティバル
・パウダーブルー
今回は育てやすさを重視しておすすめをご紹介しましたが、ブルーベリーの品種はほかにもたくさんありますので、ぜひいろいろな品種を比較し、自分好みのブルーベリーを見つけてくださいね。
◆ブルーベリーの育て方を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
→【人気の家庭果樹】ブルーベリー栽培の方法と育て方のコツをご紹介