宿根草の庭 6月のお手入れ
簡単お手入れで宿根草をバージョンアップさせましょう

6月に入ると、気温も湿度もグンと高くなります。
一年で最も日が長い月でありながら、梅雨に入り雨も多くなる季節です。
春の花が終わり、これからは背丈のある宿根草や個性的なフォルムの宿根草が咲き始めるので、みなさんのお庭はますます賑やかになっていくでしょう。
6月は春の宿根草の管理、来年へ向けてワクワクする作業が待っています。
梅雨の合間の作業になりますので、天気予報をチェックしながら作業のタイミングを逃さないようにしましょう。
この記事は、お忙しい方のために目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
宿根草の庭①切り戻しと刈り込み

切り戻しとは、花茎を途中で切ることです。
特に、初夏から夏にかけて咲く宿根草の場合は、満開を過ぎた直後に茎の途中で切り戻してあげましょう。
切り戻した下から脇芽が伸びてきて、再び開花を楽しめますよ。

しかし実際のところ、満開後は「せっかく咲いたのに勿体ない・・・。」と思い、切り戻せない方も多いのではないでしょうか。
毎年、開花後は放置状態ということも。
残念ながら、放置状態というのは宿根草にとって無駄な体力を使わせることになり、その後の生育にも良い影響はありません。
逆に、今年こそは思い切って切り戻してみませんか。
切り戻しすることで、宿根草自体も次の開花に向けて体力をつけることが出来ます。
切り戻し後は、宿根草も一度リセットされ華やかなお庭に変身することでしょう。
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一方、刈り込みとは、草丈が高くなり過ぎたり草姿が乱れたりした種類を、ある程度の低さに抑えたりして姿をスッキリさせることです。
開花時期が長く背が高くなるガウラなどは、放っておくと茂り過ぎて見苦しくなります。
一度、低い位置に戻してあげるとキレイに仕立て直すことが出来ますよ。

夏から秋にかけて開花し続ける宿根アスターも、草丈が高くなる宿根草です。
一度目の開花後に地際近くで刈り込んでみましょう。
一ヶ月もすると、草丈が低い位置でフォルムがまとまり一度目とは違う華やかさを楽しむことが出来ますよ。

また、ユニークな作業として、半分ずつ刈り込みの時期をずらすという方法もあります。
主に、株立ちの宿根草などで行われる方法です。
一気に刈り込みを行うと、しばらくの間は寂しくなりますよね。
半分ずつ時期をずらすことで花が途切れるのを防げるという訳です。
宿根草の庭②さし芽
梅雨に入る6月は、さし芽に最も適した時期です。
6月は勢いのある新枝が多いので、その中でも元気な若芽が付いたものを選ぶことができるからです。
また、さし芽が成功する条件として湿度も関係しているので、梅雨に入る6月はまさに「さし芽に最適な時期」と言えるでしょう。
さらに、前述したように6月は切り戻しや刈り込み作業があるので、その際に大量の茎が出ます。
その切り戻した茎を、さし穂として利用することが出来るのです。
さし芽のために茎をカットする作業をしなくても、切り戻しや刈り込み作業のついでに行うことで作業効率もあがるでしょう。
刈り込んだ茎の中には、みなさんの来年のお庭を華やかにするお宝が実は眠っているのです。
初心者の方でも出来る簡単な宿根草の増やし方なので、今年はぜひチャレンジされてくださいね。
宿根草の庭③秋植え球根の掘り上げ

春のお庭を賑やかにしてくれたチューリップやヒアシンスなどの秋植え球根は、そろそろ葉が黄色く変色してくる時期です。
気が付かれた時には、天気の良い日を選んで堀り上げ作業を行いましょう。
日陰でよく乾かしたら、土や根、枯れた茎葉を取り除きます。

その後は、ネット袋などの通気性の良いものに入れて風通しが良い日陰で保存します。
家の軒下などが最適な環境です。

なお、同じ秋植え球根でも、スノードロップなどは乾燥貯蔵を嫌うので掘りあげないようにしましょう。
と言うことは、堀り上げ作業がなく植えっぱなしで良いので、初心者の方にとっては管理が楽と言える宿根草ですよね。

他にも、堀り上げ作業の必要がない秋植え球根として、アイリス、アリウム、クロッカス、水仙(スイセン)、スズランスイセン(スノーフレーク)などがあります。
管理の手間を省きたい方は、次回から選択肢の一つにいれておくと良いでしょう。
宿根草の庭④鉢植えの管理

梅雨に入ったら、高温多湿に弱い宿根草は家の軒下や雨に当たらないエリアに移動させます。
水を好む宿根草の場合は移動させることはないと思いますが、ここ数年の環境変化で梅雨に入っても降雨がのぞめない時期もあります。
ましてや、暑さが始まる時期で、私達もお庭に出るのが億劫になってきますよね。

そんな中、意外と鉢植えを枯らしがちなのが6月なのです。
たまに降雨があるからと言って安心しないようにしましょう。
特に、地上部がよく茂っている鉢植えは、雨水が土にシッカリ染み込まず意外と乾いていることが多いのです。
時々、鉢植えの土を観察して乾き具合を確認してあげて下さいね。
肥料は、梅雨時期に与えても流れてしまうので梅雨明けに行いましょう。
梅雨明け後は酷暑が待っていますので、肥料分が残らないように液体肥料でサラッと施します。
お手入れで宿根草の庭を華やかにしましょう

6月の宿根草のお手入れは、翌月以降のお庭の華やかさを左右する大事な作業となってきます。
お伝えしてきた内容は、酷暑に入る前の大切なお手入ればかりです。
お庭に出るのに厳しい暑さに入っていく時期ではありますが、熱中症に気をつけながら理想のお庭に近づけていきましょう。
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この記事のライター
九州在住のガーデニングライター
家作りをきっかけに庭管理を始めて12年。
関わってきた時間の分だけ、
植物の声が聞こえるようになりました。
子育てと似ていて上手くいかなかったり癒されたり!
難しく考えないで、
気になった植物に寄り添ってみてくださいね☆彡