果樹の土のおすすめの作り方・配合5選【庭植え・鉢植え】

果樹の土ってどうすればいいの?

配合された土

「果樹の土の配合をどうすればいいかわからない…」
「果樹にはどんな土が適しているんだろう…」
と思っていませんか?

果樹を育ててみたいけど、土のことが全然わからない…という方は多いはず。

そこでこの記事では、

・果樹にとっての良い土とは?
・果樹の土のおすすめの作り方

をそれぞれ詳しく解説していきます。

この記事を最後まで読めば、あなたも果樹の土のことがわかるようになるはず。

それでは早速参りましょう!

目次

  1. 果樹の土ってどうすればいいの?
  2. 果樹にとって良い土とは?
    1. 果樹にとって良い土の条件①:水はけがよい
    2. 果樹にとって良い土の条件②:一定の保水性がある
    3. 果樹にとって良い土の条件③:酸度が適正
    4. 果樹にとって良い土の条件④:通気性がよい
    5. 果樹にとって良い土の条件⑤:保肥力が高い
  3. 【庭植え】果樹の土のおすすめの作り方2選
    1. おすすめ①:掘り返した土に腐葉土を混ぜる
    2. おすすめ②:掘り返した土に腐葉土と赤玉土を1:1で合わせたものを混ぜる
    3. 注意点:掘り返した土が粘土質の場合は使わない
  4. 【鉢植え】果樹の土のおすすめの作り方3選
    1. おすすめ①:腐葉土と赤玉土を1:1で合わせる
    2. おすすめ②:野菜用の土と赤玉土を7:3で合わせる
    3. おすすめ③:果樹用の培養土をそのまま使う
  5. ブルーベリーの土の場合はピートモスを混ぜる
  6. まとめ

果樹にとって良い土とは?

果樹の土のおすすめの作り方を見る前に、まずはどんな土が果樹に向いているのかを知っておきましょう。

そうすることで、なぜこれから紹介する配合がおすすめなのかがわかるようになるからです。

果樹にとって良い土の条件は以下の5つ。

・水はけがよい
・一定の保水性がある
・酸度が適正
・通気性がよい
・保肥力が高い

それぞれ詳しく解説していきます。

果樹にとって良い土の条件①:水はけがよい

水はけとは、溜った水などを排水する能力のこと。水はけが悪い土だと土壌中の空気が不足し、根腐れの原因になってしまうこともあるのです。

根腐れを起こすと植物は酸素を吸えなくなり窒息状態となるので、やがて枯れてしまいます。

そのため水はけの良さは、果樹の土にとって大事な要件となっているのです。

果樹にとって良い土の条件②:一定の保水性がある

水はけの良さは重要なのですが、乾燥が早すぎるのもまた困りもの。

植物は根から水を吸収するのですが、吸う水が無いと葉がしおれたり変色したりし、最後には枯れてしまいます。

果樹の土には水はけももちろん大事ですが、一定以上の保水性も必要になってくるのです。

果樹にとって良い土の条件③:酸度が適正

果樹にはそれぞれ適正な酸度というものが存在します。

酸度とは、中性、アルカリ性…の酸度のこと。果樹の種類に合った酸度の土でないと、うまく栄養を吸収できず、こちらも最悪の場合枯れてしまうのです。

果樹の植え付けをする時は、土の適正酸度を調べておくのがおすすめですよ。

果樹にとって良い土の条件④:通気性がよい

通気性が悪い土では土壌中を酸素が通れないので、根腐れの原因になってしまうことがあります。

こちらも水はけが悪い土と同じく、最悪の場合枯れてしまいます。

土に空気が通る隙間があることは、果樹にとって重要なポイントなのです。

果樹にとって良い土の条件⑤:保肥力が高い

保肥力とは、土が肥料分を保持できる力のことです。

この保肥力が弱い土だと肥料を与えても与えても養分が流れてしまうので、果樹がうまく栄養を吸収することができなくなってしまいます。

この保肥力も、果樹にとっての良い土を作るうえでとても大事になってきます。

【庭植え】果樹の土のおすすめの作り方2選

果樹にとっての良い土の条件がわかったところで、早速おすすめの作り方を見ていきたいと思います。

まずは庭植えから。おすすめの配合は以下の2つ。

・掘り返した土に腐葉土を混ぜる
・掘り返した土に腐葉土と赤玉土を1:1で合わせたものを混ぜる

なぜこれがいいのかを、1つずつ解説していきますね。

おすすめ①:掘り返した土に腐葉土を混ぜる

腐葉土

植え付ける場所に穴を開け、その時出た土に、腐葉土を混ぜるだけの方法です。

量は掘り返した土に対して大体1:1くらい。少しくらい少なくても多くても大丈夫なので、そこまで神経質にならなくても大丈夫ですよ。

腐葉土は、酸度以外の4つの条件を全て満たしてくれる便利なアイテム。腐葉土を土に混ぜ込むだけで、果樹に合ったフカフカの土にすることができるのです。

※酸度については掘り起こした土を酸度計測器で計測し、pHが低ければ石灰などを、高ければピートモスなどを植え付け1〜2ヶ月前に追加して混ぜ込んでください。

おすすめ②:掘り返した土に腐葉土と赤玉土を1:1で合わせたものを混ぜる

腐葉土だけでなく赤玉土を混ぜることで、より水はけ、通気性を良くすることができます。

こちらは、耐湿性が弱く水はけの良い土が好きな果樹におすすめの配合です。

耐湿性が弱い果樹には、イチジク、モモ、スモモ、ウメなどが挙げられます。

こういったより水はけが良い土を好む果樹を庭植えする場合は、腐葉土と一緒に赤玉土を混ぜ込むことをおすすめします。

注意点:掘り返した土が粘土質の場合は使わない

ここまで掘り返した土を混ぜ込む方法をお伝えしてきましたが、もし庭の土が粘土質の場合は、使わないほうが無難です。

なぜなら、粘土質の土に腐葉土や赤玉土をどれだけ混ぜ込んでも、土の状態はいい状態になりにくいから。

粘土質である場合その土は使わず、代わりに市販の培養土などを腐葉土、もしくは腐葉土と赤玉土に混ぜてあげると失敗しなくなりますよ。

【鉢植え】果樹の土のおすすめの作り方3選

それでは次は、鉢植えの場合のおすすめの土の作り方をご紹介していきます。

それは以下の3つ。

・腐葉土と赤玉土を1:1で合わせる
・野菜用の土と赤玉土を7:3で合わせる
・果樹用の培養土をそのまま使う

こちらもそれぞれ詳しく解説します。

おすすめ①:腐葉土と赤玉土を1:1で合わせる

腐葉土と赤玉土

庭植えの時と同じく、腐葉土と赤玉土を1:1で合わせる方法です。

鉢植えはプランターの種類によっては排水性、通気性が悪くなってしまうので、そこを改善するために赤玉土を半量入れています。

赤玉土には大きさが小・中・大とありますが、鉢植えの場合は中粒がおすすめ。

これにより適度な排水性、通気性を確保し、鉢植え果樹に合った土になりますよ。

おすすめ②:野菜用の土と赤玉土を7:3で合わせる

野菜用の培養土なら家にあるという方は、野菜の培養土に赤玉土を混ぜ込んで使うのがおすすめです。

野菜用の培養土は保水性や通気性、肥料持ちなどが良くなるように配合されています。

ただ、野菜の培養土だけでは少し水はけが気になるので、そこを補強する意味で赤玉土を合わせています。

培養土であれば肥料分がすでに土に入っているので、植え付けの際の施肥が必要ないのもメリット。

また、pHもおおよそ果樹が好む6.0程度に調整されているので、気にする必要がありません。

野菜栽培の経験があって野菜用の培養土が残っているなら、赤玉土を混ぜて果樹栽培にも使えますよ。

おすすめ③:果樹用の培養土をそのまま使う

植え付けた果樹

野菜用の培養土が販売されているのと同じく、果樹用の培養土というものが市販されています。

事前に果樹を植え付けるのに適した配合にしてくれているため、他の土を混ぜる必要はありません。

さらに野菜の培養土と同様に肥料も配合され、酸度調整も行われています。いろんな手間が省けるのでかなり楽です。

果樹の中でもブルーベリー用、柑橘用など、種類に合わせた培養土も販売されていますので、育てるものに合ったものを選びましょう。

ブルーベリーの土の場合はピートモスを混ぜる

ブルーベリー

果樹に使う土の中でも、ブルーベリーの土は少し注意しないといけない点があります。

それは、ブルーベリーは酸性の土壌を好むということです。

ほとんどの果樹はpH6.0前後を好むものが多いですが、ブルーベリーの適正pHは5.0前後。

酸度の合わない土に植え付けてしまうと栄養を吸収しにくくなり、うまく育たない可能性があるので注意が必要です。

そのため、ブルーベリーを植え付ける際には、上記で紹介した用土にピートモスなどを混ぜて、酸性に傾けてあげる必要があります。

もしくは先程ご紹介した、ブルーベリー専用の培養土を使用し、酸性土壌に植え付けてあげてください。

まとめ

今回は、

・果樹にとっての良い土とは?
・果樹の土のおすすめの作り方

について解説してきました。

果樹にとって良い土の条件は以下の5つ。

・水はけがよい
・一定の保水性がある
・酸度が適正
・通気性がよい
・保肥力が高い

果樹の庭植えにおすすめな土の配合は以下の2つ。

・掘り返した土に腐葉土を混ぜる
・掘り返した土に腐葉土と赤玉土を1:1で合わせたものを混ぜる

果樹の鉢植えにおすすめな土の配合は以下の2つ。

・腐葉土と赤玉土を1:1で合わせる
・野菜用の土と赤玉土を7:3で合わせる
・果樹用の培養土をそのまま使う

果樹は植え付けが一度きりなので、土の準備はかなり重要です。

果樹に適した土をしっかり準備して、初期段階での失敗を避けるようにしましょう。

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この記事のライター

オータク

農業関係の仕事をしている果樹ライター。よく農家さんのところにお邪魔してお話しています。
たくさんの果樹を育ててみたいが家の庭の広さが足りず現在葛藤中。

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