葉を楽しむ!虫も寄せ付けない万能ハーブ
葉が珍しいハーブで、お庭のオシャレポイントも虫問題も解決!

お庭に植える木は決まったけれど、下草に何を植えようか、どこから考え始めたらいいかわからなくなることありませんか?
そこでおすすめなのがガーデンには必ずついてくる虫問題からの下草選び。
「虫を寄せつけない植物があるとうれしいな」
「でも、お庭に植えるからには見た目もいいものがいい」
ハーブガーデンでよく聞かれたお客様の声です。
あります!虫を寄せ付けにくくて、目も楽しませてくれるハーブ!
葉の形が珍しいものって長く楽しめると思いませんか?
花は一時で終わってしまうけれども葉は長い期間楽しめます。
しかも虫を寄せ付けにくい効果があるなら一石二鳥!
ここでは葉の形が珍しくて目を楽しませてくれる上に、虫を寄せ付けにくい、そんなオシャレな実用ハーブをご紹介します。
目次
葉を楽しめる!虫を寄せ付けないハーブ3選
ルー 「丸みのあるかわいい葉:ハエよけ・猫よけ」

ルーは丸みがかった葉が特徴的で、ハーブガーデンに来る方々も、他にはない葉のかわいらしさとその色に足をとめていたハーブです。
ぜひ庭に植えてみたいと苗売り場でよく売れていました。
薄い灰色がかった青みのある緑色の葉は、しゃもじのような、木べらのような、なんとも表しにくいのですが、かわいらしい葉で人気を集めていました。
とにかく葉がかわいらしい、その一言に尽きます。
初夏に黄色い花が咲くのですが、花が咲かなくてもぜひ植えておきたいと思ってしまうようなかわいらしいハーブです。
ミカン科のこのハーブは独特のつよい香りを持っており、ハエ除け、猫除けのハーブとして知られています。
柑橘系の香りは猫の嫌がる香りの1つです。
お庭の野良猫対策に、薬剤だけでなく何か対策が他にもないかと悩む方はこのルーを植えてみてはいかがでしょうか。
また、ルーにはシネオールという虫の嫌う成分も含まれているのでガーデンの虫除けも期待できます。
切ってもわりとすぐ芽が出てくるので、好みの高さに刈り込むことができ、生垣にもむいています。
ハエ除けになるので切った枝は束ねて生ごみのまわりや勝手口に吊るしておくと良いでしょう。
ちなみに、剪定した葉を乾燥させて庭にまくと、これも虫除けになります。
捨てるとこなしのエコハーブです!
ルーは高さが50cmから1mほどになる低木で、日当たりから半日陰を好み、6月から7月に黄色い花を咲かせます。
温かい地域では冬でも葉をつけたままの常緑ですが、寒い地域では冬は葉が落ち、春にまた芽を出します。
関東より西では庭うえで冬を越しますが、霜が降りる地域では鉢植えがおすすめです。
蒸れに弱いので、水やりの際に枯れた葉を取り除いたり、梅雨の前に剪定します
虫除けにいいルーですが、ミカン科の植物ですので、アゲハチョウの幼虫にだけは気を付けてください。
見つけたらすぐ駆除しましょう。
剪定の際は汁でかぶれる場合がまれにあるので軍手をするのをおすすめします。
かつては料理や薬に使われていましたが、現在は毒性があると言われており、防虫や観賞用とされています。
サントリナ 「サンゴのような葉:ほかの植物も虫から守る」

サントリナの葉は全体的に銀白色の毛におおわれています。
美しいシルバーのその葉は細かく深く切り込みがあり、珍しい形をしています。
その枝ぶりはまるで海の中のサンゴのような姿でガーデンに来る方の目を楽しませていました。
このサントリナ、葉が珍しいだけではありません。
全草から香りを放ち、他の植物を害虫から守るので、虫の付きやすい植物の側に植えるのがおすすめです。
しかも寒さにも強く、雪が積もっても越冬します。
こんもりとした形で整いやすく、花壇の縁取りや生垣にも向いています。
このシルバーリーフはどんな植物にも合わせやすく重宝します。
収穫した葉は束ねて乾燥させておくとクローゼットの防虫剤になることで有名です。
梅雨の前と秋雨の季節の前に蒸れ防止の剪定がてら採ったものを乾燥させて衣替えに役立ててみてはいかがでしょうか。
サントリナは高さが30~50cmになる常緑の低木です。
日当たりの良い場所から半日陰を好み、水はけがよい土を好みます。
6月から7月に黄色い花を咲かせます。
タンポポをぎゅっと小さくしたようなボタンのような花です。
寒さには強いので基本的に何もしなくても越冬しますが、霜がよく降りたり、風が強いと株が弱ってしまうこともあるので、そういう地域では剪定して風に当たる面積を小さくしたり、地面に藁をかぶせておくと安心です。
高温多湿に弱いので梅雨の前の剪定がおすすめです。
春になったら、古い枝をかき分けて、下のほうから出てきた新芽の少し上あたりで剪定をすると株も元気になり、樹形も整います。
ハーブティーなどにはせず、防虫と観賞用に用いられます。
サザンウッド 「細い糸のようなふんわりした葉:蚊よけ、アブラムシよけ」
蚊よけのハーブはいろいろありますが、サザンウッドもその一つです。
サザンウッドは糸のように細い葉でレモンのような強い芳香を放ち、蚊や蛾除け、そしてアブラムシが嫌うので他の植物と一緒に植えるとよいとされてきました。
葉は糸状で青みがかっており、お庭の中でふんわりとした印象を与えてくれます。
寒さにも強いので手がかからず、虫除けになるので、ガーデニングの強い味方です。
サザンウッドはキク科の多年草で、高さは1m前後になります。
日当たりから半日陰を好み、6月~8月に黄色い花を咲かせます。
寒さに強く、冬越し対策はほぼ必要ありません。
積雪で折れる心配がある場合は刈り込んでおくとよいでしょう。
寒さで葉が落ちることもありますが、根が生きているので、春にまた芽を出します。
風通しを良くするために、梅雨前に剪定しておくのがおすすめです。
剪定したものを乾燥させて衣類の防虫に使うこともできます。
こちらも飲用にするというよりは、防虫や観賞用とされています。
まとめ

ガーデニングの強い味方、葉が素敵な、虫を寄せ付けないハーブ、いかがでしたでしょうか。
お花でなくて、珍しい葉の形で楽しむなんて、お洋服で言うとちょっとまねできないオシャレのようですよね。
しかも見た目だけでなく、実用的。
もちろん、これですべての虫が来なくなるわけではありません。
でも、薬剤だけに頼らずに、効果の期待できるのもを取り入れて、オシャレなお庭づくりにぜひチャレンジしてみて下さい!!
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この記事のライター
ハーブ園でハーブコーディネーターとしての働いた経験をいかしてガーデンライターに。
転勤族でお庭が持てないが、めげずにベランダでハーブを栽培中。
好きなハーブは香りのよいグロッソラベンダー。