管理が楽な中高木5選!ローメンテナンス重視で選ぶ!
どれにする?みなさんが選ぶ管理が楽な中高木は?

「玄関前にシンボルツリーが欲しい!」「お庭に植栽をしたい。」と思っていらっしゃる一方で、管理のことで躊躇されている方はいらっしゃいませんか。
忙しい現代社会で、出来たら管理が楽な中高木を選びたいと思うのは自然な事でしょう。
そこで、そんな方にピッタリな管理が楽な中高木のご紹介をいたします。
どの中高木も、みなさんに優しく寄り添ってくれますよ。
この記事は、お忙しい方のために
目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか
気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
管理が楽とは?

みなさんにとって、管理が楽な中高木とは何でしょう?
虫も全く付かず、気が付いたら落葉した葉も自然に土へ帰り掃除の必要がない。
水撒きもいらず、全く手をかけなくても生き生きと育ってくれる。
季節ごとに、キレイな花まで咲いてくれる。
そんな夢のような中高木でしょうか。
100年後ならAI搭載の中高木の存在もあるかもしれませんが、現代においては、まだまだ夢物語ですよね。

それでは今回、提案する「管理が楽」な中高木とは、一体どういった中高木の事を言うのでしょうか。
1つ1つお話しさせて頂くので、頭を柔らかくして「管理が楽」という視点をちょっとだけ変えていきましょう。
成長が緩やかな常緑樹

成長が緩やかであれば、極端に大きくなる事はありません。
気が付いたら個人で剪定できるレベルではなくなっていた、なんて言う事もないでしょう。
また、伸びすぎた枝の発生も少ないので、頻繁な剪定も不要です。

ここで注意したいのは、同じ常緑樹でもシマトネリコのようなグングン成長していくタイプは慎重に考えましょう。
まずは、剪定が追いつきません。
また、シネトネリコは一年を通して葉の入れ替えがあるので常に落葉がある事、樹冠いっぱいに咲いた小さい白花が終わった初夏になると、雪のように降ってきて地面や他の植物を覆ってしまいます。

さらに、秋には豆のような実が同様に地面を覆ってしまいます。
そのままにしていると雨が降った後に見た目が汚くなる事など、管理の手間は多いです。

しかし、そんなネガティブ情報も考え方次第なのです。
爽やかな立ち姿と夏には影を作り道路からの目隠しをしてくれるシマトネリコに魅力を感じている筆者にとっては、そんな手間も日常の一部になり、手間がかかっても可愛いと思えますが、管理はとても楽なのに虫が付くヒメシャラにはイラッ!とします。(笑)
葉が大きい落葉樹

「落葉後の掃除はしたくない。」「落葉しない常緑樹が良い。」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、意外にも落葉樹でも管理が楽なオススメポイントがあるのです。
それは、葉が大きいと言う事です。
-1635392339.jpg)
葉が大きいと、庭ホウキで掃けば確実にキャッチされ効率的に掃除が出来ます。
忙しい時間の中で掃除に使った時間が有効となり達成感にも繋がるので、次回への気持ちもキープされます。

しかし、小さい葉であれば、一気に掃除の効率が悪くなります。
庭ホウキを取り出し掃わいてみたものの、小さな葉は庭ホウキには絡まらず何度も同じ所を掃く作業が続きます。
キレイにしたくて掃除を始めたのに、非効率な掃除に徐々にモヤモヤし始めるのです。
-1635392339.jpg)
しかし、途中で投げ出す事も出来ず、座って小さな葉を拾い始めると腰が痛くなります。
そして、思った結果が得られない挫折感を感じ、ついに庭掃除が面倒臭くなるのです。

この挫折感を初期に感じると、「管理が楽」という極端すぎる目標が出来てしまうので、中高木を選択する際には「大きな葉」というポイントを覚えておきましょう。
落葉時期が遅い

温暖化の影響なのでしょうか。
これまで、筆者宅の桜の落葉時期は10~11月でしたが、徐々に早くなり昨年から7~9月になりました。
蒸せるような猛暑日が続く夏に、茶色く汚い葉が玄関前の駐車スペースに山盛りに落ちているのです。
見るだけでストレスでしたが、猛暑の中で掃除をするのは修行に近いものがあり、掃除をしないままモヤモヤとした日を続けました。

やはり、落ち葉掃除は少し肌寒いくらいの時期が良いです。
園芸店であれば、最近の温暖化の影響も感じている方は多いと思うので、購入時などに情報として尋ねておく事が大切です。
鳥が集まりそうな実は避ける

木によっては実を付けるものがありますよね。
緑色の木に赤やオレンジ色の実が付くと、その時期ならではの色彩が楽しめて貴重です。

ブルーベリーやラズベリーといった人間でも大好きな実は、鳥も大好きらしく「鳥同士で申し送りがされているのか?」と思ってしまう程、毎年必ず同じ種類の鳥がやってきます。
鳥にも味の好みがあるみたいなので、購入前に調べておくと良いかもしれません。

注意したいのが、糞被害です。
車や植栽した周辺の汚染という見た目だけでなく、衛生的にも気になる所ですから。
管理が楽な中高木
ソヨゴ
ソヨゴは年に25cm前後の緩やかな成長で、初夏に整える位の簡単な剪定のみで済むという管理が楽な常緑性小高木です。
雑木林の代表とも言われ、葉の葉柄が長いために風が吹くと葉擦れの音を立てる事から「(風に)そよぐ」が変化してソヨゴと言う名が付きました。
新芽が若葉になる5月辺りに、黄色くなった葉は落葉し始めます。
同じ常緑性のカシの木などに比べソヨゴは葉が少ないので、掃除のプレッシャーを感じる程ではないでしょう。

ソヨゴは5月に小さな白い花が咲き、初秋から小さな赤い実を付け始めます。
この赤い実と濃緑の葉とのコントラストが美しく、12月のクリスマス時期に向かってワクワクした気持ちにさせてくれます。
ただ、赤い実を付けるのは雌株になりますので気を付けて下さいね。

ソヨゴの赤い実を好む鳥はツグミやヒヨドリなどのようですので、糞被害が気になる方は対策をお忘れなく。
ハイノキ
ハイノキは、常緑樹には珍しく成長が遅い事から頻繁に剪定をしなくて済む常緑性小高木になります。
また、温暖化の影響で北限が上がっており、関東地方の戸外でもキレイに開花する様子が見られるようなったハイノキは、人気がジワジワ来ているのです。
ハイノキは強い日光と乾燥に弱いので、その対策さえ行えば育てるストレスもなく楽しむ事が出来るでしょう。

ハイノキの言えば、先がとがった広披針形をしている繊細な葉がユラユラと風に揺れる様子は、とても涼しげで風情があります。
また、4~5月になると、1cmほどの小さくて可憐な白い花を沢山咲かせます。
小さな5枚花弁の中央から複数の淡い黄色のおしべが出ているのが特徴的で、他の花には無い魅力があるのです。
-1635393142.jpg)
花後にオリーブを小さくしたような実が出来ますが、夏から秋にかけて熟して黒紫色に変わると、野鳥が好んで食べに来ます。
糞被害を避けたい場合は、早めに実を取っておくと良いかもしれません。
常緑ヤマボウシ(ホンコンエンシス)
常緑ヤマボウシと言っても様々な種類がありますが、筆者宅にはホンコンエンシスという品種が玄関先にあります。
病害虫に強い常緑樹で、落葉するヤマボウシと比べると成長速度が遅く樹高も少し低めになるようです。
ホンコンエンシスは樹形が自然に整いやすいため、剪定などの手間がかからず、剪定に不安がある方でも育てやすい品種でしょう。
植栽して9年目ですが、選定作業は2回のみです。
落葉は1年中チラホラとしていますが、グランドカバーで掃除のストレスを減らす事が出来ます。
ホンコンエンシスは1年を通じて光沢のある深い緑色の葉を茂らせ、ほぼ緑色のまま落葉し次第に茶色に変色します。
グランドカバーがあれば特に目立たず、掃除のプレッシャーもありません。
筆者宅は、自然に増えた大きな葉のオオバコを生かし茶色に変色した葉は「秋らしい!」と前向きな捉え方をしています。
そして、気が向いた時に短時間でサッと掃いていますよ。
ホンコンエンシスの開花は6月頃です。
開花と言っても、実は、花びらとは異なる総苞片が花弁に見立てられています。
花持ちが良いので、長い間に渡り観賞できるのも魅力です。
秋になると赤い実を付け、光沢のある緑色の葉との対比が素敵です。
有難いことに、鳥達は筆者宅の常緑ヤマボウシには無関心なようで集まってくる事もありません。
カクレミノ

特徴的な大きな葉を持ち、成長スピードも1年に25cm前後という緩やかに成長するカクレミノは、建物の北側の目隠し等として用いられる日陰に強い数少ない常緑性小高木です。
腐植質に富んだ保湿性のあるエリアであれば、ほったらかしでも育ってくれます。

花は咲かず実はなりますが、実がなるまでには年月がかかります。
また、実がついても上部に付くので下を通るだけでは分かりにくく、鳥も無関心です。
落葉時期は年に2回あります。
新芽の春には深い切込みがある黄色くなった葉が落葉し、初秋には上部の長楕円形の黄色くなった葉が少しだけ落葉します。
カクレミノは、家の裏側など目立たない場所に植栽される事が多いので、落葉があっても日常生活で気になる事がないです。
偶然、家の裏側に行った時に気が付く感じでしょうか。

落葉後の清掃も、ゴミ袋を持ちながらカクレミノの葉を拾うと言う感じです。
目立たないエリアなので、掃除をする時期も自由です。
ある程度落葉した後と決めれば、ストレスにもなりませんよ。
ハナミズキ

ハナミズキは1年に30cm前後という緩やかな成長で、11~12月にかけて大きな葉を落葉させる耐寒性落葉高木になります。
直径10cmほどある長い卵型の葉は、線がくっきり入り葉の縁や先端など所々が黄色に染まるのが特徴的な葉です。
自然に樹形が整い夏の強い西日を受けるエリアに植栽しなければ、管理はかなり楽です。

4~5月に、水平に広げた小枝の先に白色やピンク色の花を上向きに付けますが、環境次第では花を付けない場合もあるようです。
花は上向きに咲くので、高木にしてしまうと花の正面から観賞する事が難しくなるので、楽しみが半減するかもしれませんね。
花が楽しめない時には、初秋から初冬の時期の紅葉を楽しんではいかがでしょうか。
緑色だった葉が、薄緑、黄色、淡い赤色、真っ赤に変化していく様子は、日常生活に移りゆく季節を感じさせてくれます。

紅葉が終われば落葉しますが、庭ホウキでキャッチ出来る大きな葉なので掃除も楽です。
長く楽しむなら管理が楽な中高木を選びましょう
木は生き物なので、少なからずとも管理は伴います。
また、「管理が楽」と言っても、どこまで求めるかは人それぞれです。
今回は初心者の方でも育てやすい中高木を紹介しましたが、どれか1本を選んで幼木から育ててみませんか。
育てていくうちに愛情を感じるようになると、筆者のように「手間がかかっても可愛い!」と思えるようになるはずですよ。
関連記事
この記事のライター
九州在住のガーデニングライター
家作りをきっかけに庭管理を始めて12年。
関わってきた時間の分だけ、
植物の声が聞こえるようになりました。
子育てと似ていて上手くいかなかったり癒されたり!
難しく考えないで、
気になった植物に寄り添ってみてくださいね☆彡