寒さに強いグランドカバー25選 / 寒冷地でも彩り豊かでローメンテナンスな庭づくり
寒さに強いグランドカバー

手間いらずで育てやすいグランドカバーですが、寒い地域では品種選びに迷ってしまいますよね。
そこで札幌近郊在住の北海道ガーデナー・沙鳥が、特に寒さや雪に強いグランドカバー25種を一挙にご紹介します。
今回ご紹介しているのは、寒さに強く、ローメンテナンスで彩り豊かなものを厳選しています。
ぜひお庭の環境にぴったりの品種を見つけてみて下さいね。
目次
最も寒さに強いグランドカバー:日当たりの良い場所を好む10種
アサギリソウ

白銀の細かな葉が魅力で、控えめな印象で他の草花を引き立てます。シルバーリーフプランツとして人気のあるアメジストセージやシロタエギクと合わせて植えるのもオシャレですね。乾燥した場所を好むので、ロックガーデンの空いたスペースにも。
ラベンダー グロッソ

寒冷地で水はけのよい場所ならぜひ植えてほしいラベンダーです。特に香りが長続きする品種なのでドライフラワーにも最適です。手のかかるイメージのあるラベンダーですが、北海道では街路樹として見かけるほど実は手間いらず。盛り土のように高さを上げて乾燥気味に育てましょう。冬前に刈り込むことで、春には新しい新芽がどんどん生えてきます。
セージ

ふんわりとした草姿に、青紫の線状の花が印象的です。日当たりの良い場所を好み、岩場や砂利地などの乾燥した場所を好んで群生します。耐寒性は非常に強いですが、高温多湿を嫌うため、花後にはバッサリと切り戻して風通しを良くして夏を越しましょう。ロシアンセージ、アメジストセージなど種類も豊富です。
ベルガモット

多くのハーブと違い乾燥を嫌うので、ラベンダーやセージが植えられないような多湿な土質には、ベルガモットがおすすめです。耐寒性だけでなく耐暑性にも優れるので、猛暑になってもめったに枯れることがありません。赤やピンクの個性的な花を咲かせ、柑橘系の芳香が明るく爽やかな気分にしてくれます。
チョウジソウ

花期は短いながらも淡いブルーの楚々とした花を咲かせ、初夏を感じる花の一つです。高さが1m程度に育ちますのでグランドカバーの背景におすすめです。多湿で肥沃な土壌を好むので、あらかじめ腐葉土などを混ぜこんでおきましょう。
芝桜

日当たりが良い場所があるなら、やっぱり植えたいのは芝桜。ピンクのイメージが強い芝桜ですが、最近では水色や紫、ピンクと白のストライプなど新しい品種が続々登場しています。乾燥に強い反面、蒸れに弱いです。花が終わったら短く刈り込んで蒸れと徒長を防ぎましょう。
アガパンサス

耐寒性と個性的な立ち姿で、チョウジソウと並んで北海道のブルーガーデンには欠かせません。病害虫も付きづらく、一度植え付けるとほとんど手間いらずです。根の生育が旺盛なので、植替えも兼ねて株分けをするのもおすすめです。
シモツケ

白やピンク、紅色の小さな小花を密集して咲かせます。日本に自生するバラ科の落葉低木で、過度の乾燥や過湿でない場所であれば問題なく育ってくれます。大きくなると1m程度まで育つので、低く育てたい場合は早春の新芽が出る前か、もしくは花後に刈り戻しましょう。
ビンカミノール、ビンカマジョール

淡い青~紫の花を咲かせ、旺盛な繁殖力でツルを伸ばしてどんどん広がります。葉が小さいビンカミノールが最も耐寒性が強く、ビンカマジョール、バリエガータ(斑入り)の順に耐寒性が弱くなります。他の植物を圧倒するので、必ず仕切りのある場所で刈り戻しながら育てましょう。乾燥にも多湿にも強く、土壌は選びません。
モリムラマンネングサ

プクプクとふくらんだ多肉質の葉が特徴的です。初夏には小さな黄花を咲かせ、秋になると葉を紅葉させます。耐寒性・耐暑性・耐湿性・耐乾燥性・耐陰性と非常に強く、日本中のあらゆる環境に適応します。ただし踏みつけに弱くつぶれやすいので、人が歩く場所は避けましょう。
最も寒さに強いグランドカバー:半日陰を好む10種
ヒューケラ
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半日陰でスペースが空いたらとりあえずヒューケラを植えよう、というくらい丈夫で手間いらず。植えるだけでオシャレな雰囲気が出るので北海道の裏庭ではよく見かけます。増えすぎることも無いのでカットの手間もいりません。
積雪期には地上部が無くなりますが、春になるとすぐに新芽が出てきます。
ギボウシ

ヒューケラと並んで耐陰性が強く強健で育ちやすいので北海道では大人気です。筋の入った美しい葉が特徴で、薄紫の上品な花を咲かせます。湿度のある場所に植えておくと年々株が大きくなります。自然に広がるわけではないので、数を増やしたいときは株分けをしましょう。
フッキソウ

常緑で非常に耐寒性が強く、艶やかでギザギザと切れ込みの入った特徴的な葉が魅力です。自然林の林床のような景色を作ることが出来るので、和風・自然風の庭に合います。自生している環境のように、湿度の保たれた場所に植えると徐々に数を増やしていきます。
ヤブラン、フイリヤブラン

薄紫の穂状の花を咲かせ、落ち着いた雰囲気があります。手が掛からず乾燥にも強いため、和風庭園やロックガーデンで好んで使用されます。淡いクリーム色の斑が入っているフイリヤブランは暗い庭のアクセントにも適しています。
アジュガ

北海道では建物の陰になる玄関脇や雪が融け残るような湿度の高い裏庭によく用いられ、春を感じる花の一つです。
地面を這うように広がって増え、早春に青紫~ピンクの花を咲かせます。可憐な白花のアルバ、ブロンズカラーの葉が美しいチョコレートチップなどの品種があります。根が浅いため乾燥した場所には向きません。
ユキノシタ

丸く可愛らしい葉が可愛らしい雰囲気で、楚々とした白花を咲かせます。耐陰性がかなり強いため、日中日当たりが悪く、さらにヒューケラやギボウシの足元などでも育ちます。ランナーを伸ばしてどんどん広がっていきますが根が浅いため、とても抜きやすいです。
イワシャジン

初夏から夏にかけて一斉に花が咲き終わってしまう寒冷地では、秋に咲く花が少ないのが悩みどころ。イワシャジンは寒冷地では貴重な秋に咲いてくれる花の一つなので、庭の片隅に数株植えておくだけで、秋の寂しいお庭を彩ってくれます。
クリスマスローズ

耐寒性が強いものの暑さに弱く、比較的栽培が難しいと言われるクリスマスローズですが、寒冷地では容易に夏越しするので手間がかかりません。華美過ぎず気品があるので、長年のファンが多いのも納得です。
ペパーミント

清涼な香りが特徴のペパーミントは、半日陰では旺盛な繁殖力で地下茎を伸ばし広がっていきます。寒地・寒冷地では冬に地上部が枯れますが、春になると新芽が出てきます。濃い黒紫の茎でシックな雰囲気のブラックペパーミント、増え方が穏やかな白銀の葉を持つマウンテンミントなど種類が豊富なのも魅力です。
一点広がりすぎに注意が必要ですので植える場所に気を付けましょう。
リシマキア
明るい緑の丸い葉を這わせながらどんどん広がっていくので、早めに緑で覆ってしまいたい場所に最適です。一日に数時間でも日当たりがある場所では、春に黄色の花を一面に咲かせます。半日陰でかなり湿った場所を好むので、日陰で水はけの悪い場所に困ったらリシマキアを植えてみましょう。
寒さにやや強いグランドカバー5種(北海道南部~本州の寒冷地向け)
ハツユキカズラ

可愛い花を植えたいけど、枯れた花を摘んだり世話が面倒、という方にはハツユキカズラがおすすめ。白~ピンクの新芽を伸ばしながら育つので、まるで花が咲いているように華やかです。雪で埋まらず零度以下が続くような場所では寒冷紗などで防寒対策をしましょう。
タイムロンギカリウス

クリーピングタイムと似ていますが、さらに花を楽しみたい方におすすめです。手毬のようなピンクの花を一面に咲かせます。這うように広がっていくので、花壇の前景に適しています。
ヒメイワダレソウ(リッピア)

明るい緑の葉に小さな白花を咲かせ、旺盛な繁殖力で地面を覆っていきます。葉の手触りが芝よりも柔らかなので、ペットやお子さんがいる家庭では芝の代用として人気があります。
クリーピングタイム

花を楽しみたいけど芝桜よりもっとナチュラルな雰囲気にしたい、という方にはクリーピングタイムがおすすめ。春には可愛らしいピンクの花を咲かせ、踏圧に強く雪の上から踏まれる場所でも育ちます。病害虫に強く駆除の心配が無いため、お子さんやペットが触れるような場所にも安心して植えられます。
ヘデラ・ヘリックス

レンガとの相性が抜群にいいヘデラは、北海道でもレンガ造りの植え込みでよく見かけます。耐陰性が非常に強く、日当たりの悪い場所でも旺盛にツルを伸ばします。地面だけでなくラティスに這わせるなど立体的に楽しむこともできます。建物に直接這わせると、気根が取れなくなるので注意しましょう。
まとめ
お気に入りのグランドカバーは見つかりましたか?日当たりや水はけの条件に合う品種を選ぶことで、より手間を掛けずに楽しむことが出来そうですね。
ぜひ寒さに強いグランドカバーで素敵な庭づくりを楽しんでくださいね。
この記事のライター
札幌近郊在住の北海道ガーデナー、沙鳥です。
冬はマイナス20度の豪雪地帯なので、引っ越してきた当初の庭づくりは戸惑うことばかり。
今では楽に冬越しできる丈夫な多年草を中心に、お天気まかせの楽々ガーデニングを楽しんでいます。
年数がたつほど手間いらずに、そして味わい深く。
そんな庭づくりの夢を一緒に叶えましょう♪