魅惑のガーデンシクラメン!初心者のための育て方マスター術
ガーデンシクラメン初心者のための育て方ガイド

シクラメンは、その魅力的な花と多彩な色合いが人気の冬の植物です。
年末年始のクリスマスやお正月などのイベントに向けて気分を盛り上げてくれるのがシクラメン、といっても過言ではないでしょう。
これまでのシクラメンというと「冬の室内で楽しむ」というのが一般的でした。
しかし、品種改良されたガーデンシクラメンは、耐寒性が強く寒い冬でもお庭を彩ってくれる品種としてガーデナーの間で人気になっています。
クリスマスが近い季節、玄関アプローチや窓から見えるお庭に赤と白のガーデンシクラメンが咲いていたら、気分も上がりますよね。
そこで、この記事では、初心者のみなさまに向けてガーデンシクラメンの育て方をご紹介します。
園芸店でも、シクラメンの株が充実し始める時期です。
ぜひ、このタイミングで魅惑のガーデンシクラメンをとりいれてみましょう。
この記事は、お忙しい方のために目次の見出しを追うだけでも内容を理解できるようにしています。
詳しく知りたい方は、このまま読み進めていただくか気になる小見出しをクリックしてみてください。
目次
初心者のためのガーデンシクラメン基本情報

学名:シクラメン
科名:サクラソウ科
原産地:地中海沿岸
園芸分類:球根
形態:多年草(5年が目安)
草丈:15~20cm
耐寒性:強い
耐暑性:弱い
開花時期:10~4月

これまでの一般的なシクラメンは、耐寒性がないので屋外で楽しむことが出来ませんでした。
そんな「寒さに弱い」というシクラメンの弱点を克服するために品種改良されて誕生したのが、ガーデンシクラメンです。
寒さに弱いシクラメンの中でも耐寒性の比較的強い品種があり、それらをかけ合わせて作られた品種になります。

ガーデンシクラメンは、花の少ない時期にお庭を明るくしてくれる事はもちろんですが、花の形や色がバリエーションに富んでいます。
ガーデンシクラメン単体で楽しむのも良いですし、寄せ植えとして楽しむこともできますよ。
また、開花期間が長いこともガーデナーを魅了する一因になっているのでしょう。
ガーデンシクラメンの選び方:初心者はここを見よう!

ガーデンシクラメンは、9月下旬から園芸店に並び始めます。
しかし、今年のように10月に入っても夏日が続くような気候だと、耐暑性の弱いガーデンシクラメンにとっては死活問題となってきます。
早めに買いに行っても、良い苗には出会えないかもしれません。
購入するタイミングとしては、まず気温を確認しましょう。
その上で、東北以北であれば10月上旬以降、関東以南であれば10月中旬以降というのが購入目安になります。
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しかし、いざ園芸店に行くと、シクラメンとガーデンシクラメンの見分け方がつきにくい場合があります。
とくに、ホームセンターの園芸コーナーなどでは、ガーデンシクラメンは一般的なシクラメンを小さくしたものとして表示してあるケースを見かけます。
そこで、見分けがつきにくい場合、まずはラベルをみましょう。
「室内で育ててください」「生育温度:15~20℃」とあれば、ガーデンシクラメンではなくシクラメンです。
逆に、ガーデンシクラメンは蕾が多いのが特徴なので、葉を優しく除けて中を覗いて確認するという方法もあります。
ガーデンシクラメンを見つけたら、葉の色が鮮やかでダメージがなく花芽がすでに付いているものを購入してくださいね。

購入後は、早めに植えましょう。
耐寒性があるガーデンシクラメンですが、寒くなる前にしっかりと根を張らしておくことが大切だからです。
ガーデンシクラメンは本格的な寒さが来てから植えてしまうと、根が張らず生育が悪くなり花芽も付きにくくなります。
ガーデンシクラメンを購入する前に、土づくりを行っておくと作業もスムーズでしょう。
初心者のためのガーデンシクラメンの育て方

ガーデンシクラメンは、一般的なシクラメンと比べると難しいケアが少ないのが特徴です。
ガーデンシクラメンと一般的なシクラメンは置き場所や育て方が全く異なりますので、別の植物として考えてくださいね。

ガーデンシクラメンは、日当たりの良い明るい場所で育てましょう。
日当たりの悪い場所では、徒長したり花数が少なかったりする上に、花色まで悪くなりガーデンシクラメンを楽しむことが出来なくなるからです。
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耐寒性があるガーデンシクラメンですが、東北以北の寒冷地や霜が降りる地域であれば、屋根の下に移動させたり不織布をかけてあげる作業をくわえてあげると良いですよ。
関東以南であれば、そのまま屋外で育てられます。
かりに霜があたったとしても、枯れることはないので安心してください。
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ガーデンシクラメンの土は、市販の培養で大丈夫です。
しかし、安価な培養土の場合は良質な土とは言い難い可能性もあります。
心配な場合は、腐葉土が多めに入った培養土を選ぶか、腐葉土を追加購入して混ぜてあげるのが良いでしょう。
ご自身で土作りをしたい場合には、赤玉土:腐葉土:ピートモス=5:4:1の割合がオススメです。

ガーデンシクラメンを植え付ける際は、地植え鉢植えに限らず、苗の根鉢の肩が地面から少しはみ出すように浅めに植えます。
また、ガーデンシクラメンの根は縦に伸びる性質があるので15cm程度の間隔で植えても問題がありません。
葉同士が常に重なっていないような距離間が目安となります。
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水やりは、地植え鉢植えともに植え付け時にしっかりと与えます。
地植えのガーデンシクラメンは、根がシッカリと張ったら水やりは不要です。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらタップリと水やりをします。
その際、気を付けていただきたいことがあります。
いきなり、水を上からかけるのは禁止です。
株元に水を注ぐようにおこない、花や蕾には水をかけないように気をつけましょう。
花や蕾に水がかかってしまうと、カビの発生や腐ってしまう原因になるからです。
ガーデンシクラメンの根は根腐れを起こしやすいので、乾燥気味に育てることを心がけてくださいね。

肥料は、植え付け時と開花時に必要です。
植え付け時に使用した培養土に肥料が入っていれば不要ですが、肥料不足の培養土もありますので確認したうえで追加してください。
開花時期は、液体肥料を水やりの代わりとして1回/2週間あたえます。
その際に、ガーデンシクラメンの葉や花にかからないよう、画像のような液体が広がらないタイプのじょうろにしましょう。

ガーデンシクラメンは、タネで増やすことができます。
花後に付いた実が黄色く熟すまで待って、切り取ります。
実の中から小さなタネがとれるので、洗ってすぐに種まき用土に撒いて軽く土をかぶせましょう。
10日前後で発芽し、30日経過すると葉が出てきますよ。
ガーデンシクラメンのトラブル対応

ガーデンシクラメンを育てるなかで、いくつかの問題が発生することがあります。
トラブル時のアプローチ方法を確認していきましょう。

【葉の黄変】
葉が黄色く変色する場合、過度の水やりが原因になっている可能性が大きいです。
もし、水やりを減らしても変化がない場合には肥料が多いことも考えられますので、肥料を減らして様子をみて良いかもしれません。
【花の落下】
シクラメンの花が早く落ちる場合は、高温や低湿度がの場合が多いです。
適切な温度と湿度を保つために、適宜散水や湿度調整を行いましょう。
【害虫】
高温乾燥時に、ガーデンシクラメンに害虫がつくことがあります。
葉や蕾が委縮したり花の形が変わってしまうという分かりやすい症状が現れるので、気をつけて観察しましょう。
害虫を早めに退治することで広がりを防ぎ、それがガーデンシクラメンの健やかな成長にもつながります。
初心者でも育てられる魅力的なガーデンシクラメン

ガーデンシクラメンは、これまでの「室内でしか育てられないシクラメン」と違い、お庭作りの楽しさの幅を広げてくれた画期的な品種です。
お手入れのストレスも少なく初心者の方でもチャレンジしやすいガーデンシクラメン。
ぜひ、今年の冬こそガーデンシクラメンを読者のみなさんに取り入れていただきたいです。
好きな色や形を選んでシクラメンの美しさを存分に堪能しませんか。
この記事のライター
九州在住のガーデニングライター
家作りをきっかけに庭管理を始めて12年。
関わってきた時間の分だけ、
植物の声が聞こえるようになりました。
子育てと似ていて上手くいかなかったり癒されたり!
難しく考えないで、
気になった植物に寄り添ってみてくださいね☆彡